はじめに
本記事では、動画【Commander Deckbuilding Template for the New Era|エピソード658】を要点だけ抜粋、翻訳して紹介します。
統率者のデッキを組んだが、いつもうまく回らない!といった方はぜひ参考にしてみてください。
注意書き
- 本記事は公式の完全翻訳ではありません
- 説明が長い部分は省略しています
- 誤訳の可能性もあります。気になる方はぜひ本家の動画をご覧ください(リンクはこちら)
The Command Zoneってなに?
「The Command Zone(コマンドゾーン)」は、アメリカを拠点にしたMTG専門のYouTubeチャンネルで、特に統率者戦(EDH)に特化しています。
英語圏では非常に影響力があるチャンネルです。
参考:Mtgの公式チャンネルのチャンネル登録者が63万人に対して、The Command Zoneは80万人(25/08/03時点)
新時代の統率者戦デッキ構築テンプレート
土地:(38枚)
デッキ構築で最も基本的ながら、意見が分かれるのが土地の枚数です。The Command Zoneが今回推奨する枚数は38枚です。
「多すぎる」と感じるかもしれませんが、これには明確な理由があります。確率上、38枚の土地を入れても、初手の7枚に土地が3枚以上含まれる確率は約55%しかありません。
つまり、半分近くは土地2枚以下になってしまうのです。土地が2枚の手札はリスクが高く、その後の展開を大きく妨げます。
もちろん、統率者戦にはマリガン(引き直し)がありますが、土地を探すためだけにマリガンを繰り返していては、戦略の核となるカードを手札に揃えるチャンスを失ってしまいます。
ポイント:
- まずは38枚から始めてみましょう。
- 《アガディームの覚醒》のようなモードを持つ両面カードをうまく活用すれば、土地でありながら後半は呪文としても使えるため、枚数を確保しやすくなります。
- 1マナで基本土地を探せる「土地サイクリング」を持つカードは、実質的なタップインランドとしてカウントできるため、土地の枚数を調整するのに役立ちます。
カードアドバンテージ:デッキの潤滑油(12枚)
カードアドバンテージとは、1枚のカードで2枚以上のカードにアクセスできるカードのことです。単純にカードを1枚引くだけのキャントリップ(例:《思案》)とは区別されます。
推奨枚数は12枚です。これは、デッキの他の要素(除去やランプなど)が多少不足していても、より多くのカードを引くことでカバーできる可能性が高まるからです。カードアドバンテージは、デッキの一貫性と対応力を高める最も重要な要素の一つです。
ポイント:
- 《ファイレクシアの闘技場》のような継続的にカードを引けるカードや、《リシュカーの巧技》のように一度に大量に引けるカードを数えること。
- 衝動的ドロー(例:《レンと次元壊し》)や墓地をリソースとして活用できるデッキでの墓地肥やしカードも、実質的なカードアドバンテージとしてカウントできます。
- 最初のうちは、テキストに明確に「カードを引く」と書かれている、分かりやすいカードだけをアドバンテージとしてカウントするのが確実です。
ランプ、マナ加速(10〜12枚)
ランプ(マナ加速)は、土地を置くだけの場合よりも早く多くのマナを生み出すためのカードです。The Command Zoneでは10枚を基準として推奨しています。
ここで言うマナ加速は《暗黒の儀式》のように一時的に使えるマナが増えるカードはカウントしません。
10枚のランプカードを入れると、2ターン目までに1枚引ける確率は約63%になります。これにより、4マナの統率者を3ターン目に着地させるような、強力な動きが狙いやすくなります。
ただし、ランプカードに頼りすぎて土地の枚数を減らすのは本末転倒です。土地が伸びなければ、2マナ払って土地を1枚探してくる《不屈の自然》は、実質2マナのタップインランドと変わりません。
ポイント:
- まずは10枚を目安に採用しましょう。
- 統率者のマナコストが4マナなど、ランプの恩恵が大きい場合は12枚まで増やすことを検討しても良いでしょう。
単体妨害(Targeted Disruption):(12枚)
相手の特定のカード1枚に対応するためのカードです。以前は「単体除去」と呼ばれていましたが、より広く「妨害」と捉えるのが現代的です。
推奨枚数は12枚。《剣を鍬に》のようなクリーチャー除去だけでなく、カウンター呪文、バウンス呪文、フェイズアウト、全体破壊不能、タッパー、相手の厄介な土地を破壊するカード、墓地対策カードなどもここに含まれます。2ターン目に1枚引ける確率は約70.4%です
これらのカードは、相手の勝ち筋を妨害し、ゲームに戦略的な深みを与えます。ただ自分のやりたいことを押し通すだけでなく、相手との駆け引きを楽しむために不可欠です。
ポイント:
- 12枚という枚数は、必要な時に妨害手段を構えておける確率を高めるためです。
- 自分のデッキの弱点を補うような、様々な種類の妨害カードをバランス良く採用しましょう。
全体妨害(Mass Disruption):6枚
1枚のカードで、相手の複数のカードに影響を与えるカードです。《神の怒り》のような全体除去が代表的ですが、これもより広く捉えることができます。
推奨枚数は6枚。これには、アーティファクトやエンチャントを全て破壊する《進歩の災い》や、クリーチャーの攻撃を制限する《プロパガンダ》、相手の墓地を根こそぎ追放する《ボジューカの沼》なども含まれます。
盤面が不利になった際に、ゲームをリセットして逆転の目を作るために非常に重要です。
ポイント:
- 6枚を目安に、対クリーチャー、対アーティファクト/エンチャント、墓地対策など、役割の違うカードを組み合わせましょう。
- 《汚損波》のように、単体でも全体でも使えるカードは非常に強力です。
デッキの核:プランを構成するカード:(30枚)
上記の必須要素を除いた残りの約30枚のカードが、あなたのデッキの「プラン」、つまりそのデッキが何をして勝つのかを定義するカードになります。これらは大きく3種類に分けられます。
- イネーブラー(Enablers、始動役): プランを可能にするカード。
- 例(アリストクラッツ戦略):トークンを生成するカード、クリーチャーを生け贄に捧げる手段(サクリ台)。
※アリストクラッツ戦略とは自分のクリーチャーを生け贄に捧げるカードを中心に据えたデッキの総称。
- ペイオフ(Payoffs、報酬役): プランを実行することで恩恵を得るカード。
- 例(アリストクラッツ戦略):「クリーチャーが死亡するたび、対戦相手は1点のライフを失う」といった能力を持つ《ズーラポートの殺し屋》など。
- エンハンサー(Enhancers、強化役): プランをより強力にするカード(倍増装置)。
- 例(トークン戦略):《倍増の季節》や《選定された行進》。これら自体はトークンを生まないが、他のカードが生むトークンを倍にする。
統率者の役割を考える
この3つの役割のうち、あなたの統率者がどれに当たるかを考えることが、残りの99枚のカードバランスを決める上で非常に重要です。
- 統率者がペイオフの場合(例:《秘本に縛られし者、プロスパー》)
- デッキには、追放領域から呪文を唱えるためのイネーブラーを大量に採用しましょう。ペイオフは統率者自身が担ってくれます。
- 統率者がイネーブラーの場合(例:《巨大なるカーリア》)
- デッキには、カーリアで踏み倒すための強力なペイオフ(天使、デーモン、ドラゴン)を多めに採用します。同時に、カーリア自身を守るためのカードもイネーブラーとして必要です。
- 統率者がエンハンサーの場合(例:《二天一流、一心》)
- デッキには、能力を2倍にする恩恵を受けられる攻撃誘発能力を持ったイネーブラーを可能な限り詰め込みましょう。
マナカーブ
最後に、デッキのマナカーブ(各マナコストのカード枚数の分布)についてです。現代の統率者戦は高速化しており、低マナ域のカードが非常に重要になっています。
以下は、The Command Zoneが分析した平均的なデッキのマナカーブです。
- 1マナ: 9枚
- 2マナ: 18枚
- 3マナ: 14枚
- 4マナ: 10枚
- 5マナ: 4枚
- 6マナ以上: 3〜4枚
見ての通り、2マナ域がカーブの頂点に来ています。序盤から複数のアクションを取れるように、デッキ全体を軽くすることが推奨されます。5マナ以上のカードは、ゲームを決定づけるような非常に強力なものに厳選しましょう。
まとめ:テンプレートは最高の出発点
この記事で紹介した数字をまとめます。
- 土地: 38枚
- カードアドバンテージ: 12枚
- ランプ: 10枚
- 単体妨害: 12枚
- 全体妨害: 6枚
- プラン(統率者含む): 30枚
合計すると108枚となります。
これはカードによっては複数の役割を兼ねることで、プランに割ける枚数は実質的に増えるからです。(ランプでありクリーチャーでもあるなど)
MTGには様々なカードが有りこのテンプレートを無視する方法が沢山存在することも事実です。しかし、ルールを破るにはルールを知らなければなりません。
デッキ構築に悩んだら、まずはこのテンプレート通りにデッキを組んでみてください。
そして、実際にプレイしてみて、「土地が足りないな」「もっとドローが欲しいな」と感じた部分を調整していく。それが、あなただけの最高のデッキを作り上げるための最短ルートです。
この記事が、あなたの統率者ライフを良いものになれば幸いです。
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